191220 立海後編レポ②

 


2019/12/20 19:00

@日本青年館ホール

ミュージカルテニスの王子様 全国大会 青学vs立海 後編

 

 

一幕については①に記載いたしました

tomstage.hateblo.jp


ここからは第二幕について書いていきたいと思います

 

立海の女なので着眼点がかなり立海サイドになってしまっていますが初見なので許してください…

 

 

 

一幕終わりの日替わりからの続きで始まります

 

田仁志「オリンピック選手いないし!道にも迷うし!これだから都会は!」

カツオ「これだから巨体は…」

田仁志「おい!わんがお土産で買ってきたちんすこうあるから、それ食べてでっかくなれ(ニュアンス)取ってくるから絶対ここで待ってろ!」

カツオ「え〜、どうしよう…どうなる…?」

堀尾カチロー「どうなる?」

トリオ「どどどどどうなる?」

 

客席悲鳴(vs氷帝の比嘉曲『どどどどどうなる?』を彷彿とさせるからですね

 

ですが特にその曲が始まるわけではなく、トリオの新曲です!

 

M12 トリオ新曲

 

トリオ どうなるの?どうなるの?

    ハラハラドキドキ

    手に汗握るって

    こういうことを言うんだね

 

手に汗握るって〜のくだりを何度も繰り返します

振付も手に汗握る!って感じでとても可愛らしいオシャレな曲でした

 

曲終わりすぐ特徴的な三拍子が響きます

 

 

M13 最終決戦

 

歌詞メロディそのまま復活です!

間奏のアレンジが少し違ったかもしれません

 

ラストラスト これがラスト
最後の戦い
マストマスト これが必然
選ばれし者の戦い
今日の日のため 長い年月
磨きぬいたテニス魂
有終の美を飾るのは
青学か立海か?

 

四天パートでは「青学」のところで金ちゃんがリョーマの帽子ポーズ、「立海」のところで白石が常勝ポーズをしていました

 

2番の同パートでは、歌うのが真田と跡部になります

ラストラスト〜を跡部が歌い上げ、そのあとは真田がずっと下ハモで支えます

 

真田にあえて「決勝に勝利するのは幸村か越前か?」を歌わせたのは意図があるのでしょうか

"愛の鞭"でリョーマ復活に寄与した真田は内心越前が幸村を破ることも想定していた…?

真田は自分にも自分たちにも絶対的自信があるし、だからこそ真っ向勝負ができるわけで

あんまり幸村負けるかも、と思っていて欲しくはないのですが…

 

立海パートでは円形の中心にいる幸村に突き刺すように立海レギュラーがラケットを向けるのでそれが幸村くんが今まで感じてきた「視線」のように思えて少し泣けました

(でもこのシーンじゃなかったかも)

 

 

 

そしてついにS1が始まります

 

リョーマ「病み上がりなんでしょ?アンタ。無理しないほうがいいよ」

幸村「いい目をしている」

 

の「いい目をしている」が、真田戦の雷を見た手塚の「良い打球だ」を彷彿とさせる、ゆっくり噛み締めるような言い方でした

そりゃリョーマも拍子抜けだわ

 

そのあとジャージを落とすゲームで負けた際の対話

リョーマ「あれ、ジャージ肩から落ちてるよ」

幸村「ボウヤ、これはジャージを落とすゲームじゃないよ」

リョーマ「あっそ、じゃあそのゲームは俺の勝ち」

 

ボウヤ、の言い方が幼い子に言い聞かすような、「やれやれ困った子だね、まったく」というようなゆっくり諭すような口調だったのが非常に萌え、ました…

 

ドリライ2018の

「君がそれだけ言うんだから越前って子は本当に可愛いボウヤなんだね」

という破壊力マックスの台詞を思っても、3rd幸村くんは越前のことを「可愛いボウヤ」程度に認識している可能性があります

(ただ、比嘉にフィーチャリングしてた時やチムパ、全国前編でも「待ってろよ青学 越前リョーマ」と発言しているので、リョーマのテニスの実力は認めている……でもジャージを落とすゲームとかそんなものは幸村にとっては幼く、どうでもいいことなので、やれやれという感じになるのかなと) 

 

しょっぱなから余裕全開

ジャージを落とすゲームなんかをされてもムッとしたり気にしたりしないタイプの幸村って感じです

 

ジャージの落ち方は、ツイストサーブの返球で右肩だけジャージが落ち、片手で左肩を押さえたまま2打目を返球、3打目で落とす、という感じだったのでスムーズで綺麗でした

 

赤也がジャージを受け取りにきます

それをそのまま畳みもせずに仁王に渡して仁王も特にたたまずそのままベンチに置いておいていました

 

 

 

M14 これでもう終わりかい

 

前々からヲタクたちの間で囁かれていた、立石幸村に歌ってほしい曲が堂々の復活です

メロディ、歌詞、一切変更なしの完全復活

とてもよく似合っていました

 

 

 

あまりに強すぎる幸村にも臆さず「やっぱり楽しいなぁ!テニスは!」とこれ見よがしに言いリョーマ百錬自得の極みを発動します

 

 

M15 傷だらけのチャレンジャー(新曲)

 

リョーマの能力が体力を超えているんだ!という一曲

『レベルアップ』の立ち位置ですね

青学レギュラーひとりひとりにソロパートがあり、それぞれリョーマの能力や勇気を称えながらも体力面の不安を歌う曲です

 

例によって覚えている歌詞だけ残します

(ソロパートの順番は自信ないです)

 

不二 勝利への意欲 偉いよ

  お前の負ける姿は見たくない がんばれ

青学 傷だらけのチャレンジャー

   青学を勝利に導くため 負けるな 越前

 

 

不二の「偉いよ」も印象的でしたが、

乾先輩の「ガンバレ」すごく泣いちゃいました

関東大会の乾vs柳のとき、データを捨てがむしゃらに戦う乾にリョーマがかけた言葉が「ガンバレ乾先輩!」でした

 

乾って後輩からも学んでどんどんいろんなことを吸収していく、素直でえらいですよね

海堂から粘りや精神力を学んだように、リョーマからもいろんなものを学んでいる

そしてあの時与えられた勇気をこんどはリョーマに授けようとしているんだなあと感じエモくなってしまいました

 

青学はこの曲でシリアスな曲調ながらもリョーマのことを素直に褒め称えています

1stシーズンとの違いはそこかなと思いました

『レベルアップ』では 大丈夫か越前 という歌詞があるように、リョーマへの不安があるけれど信じるしかない、というなスタンスだったと思うんですが、3rdでは心配をしている歌詞なのは大石だけで他は「お前はすごいやつだ!頑張れ負けるな必ず勝て!」という感じだったと思います

 

手塚vs真田戦の『本来の姿』と似ています

 

 

 

 

 

百錬自得→才気煥発でリョーマが一瞬優勢になったとき、「これはまさか…マズい…!」と幸村くんが零し、暗転します

 

真田「幸村が…負ける…?」

赤也「ふざけんな!んなわけあるかよ!」

 

回想シーンが入ります

 

センター付近の台の上でアンダーの役者さんが演じる制服幸村のシルエットが倒れていきます

コートの中の幸村とベンチの真田だけピンスポで抜かれています

 

医者「テニスなんてもう無理だろう」

真田「関東大会も順調に勝ち進んで…」

幸村「テニスの話はしないでくれと言っているんだ!もう帰ってくれないか」

 

従来ならここで幸村の絶叫と雄叫びがクロスして次のシーンに繋がるのですが…

 

 

M16 友情のテニス2019

 

暗闇の中でピンスポを浴びる幸村

下手ベンチで白い照明に当てられぼんやりと輝く立海レギュラー

 

幸村 違う時間生きていても

立海 お前の

幸村 心は一つだよ

立海 想い感じて

幸村 今日も明日もひとりだけど

立海 どんな時でも仲間だぜ

 

歌った!?!?!?

 

ここの改変は幸村と立海のチームワークを演出するためでしょう

 

立石くんは「みんなの友情に感謝する(永遠のエンブレムより)」タイプの幸村です

1stシーズンの増田幸村とは立ち位置が圧倒的に違います

友情をかなりフィーチャーされた3rd立海ではテニスの話はしないでくれ!と追い返したシーンも従来とは違うニュアンスになります

 

この歌を挟んで従来通り雄叫びに繋がるのですが、この位置に絶叫が入ると

①テニスが出来ないと言われたことへの絶望

②仲間に八つ当たりしてしまったこと

に対する2通りの慟哭があったんだなと受け取れます

(というよりそう受け取るしかないです!帰ってくれないか、の後すぐ絶叫が入る方が自然で良かったと思うのですが、あえてここに友情のテニスを入れるのには演出家の強めの意図があったのだろうと思います)

 

リョーマの大ホームランからの転倒、鼻血を経て、また懐かしのあの曲です!

 

 

M17 幸村のテニス

 

これこそが俺のテニス

お前の五感を奪う

それが俺のやり方

お前はただの木偶の坊

 

印象的だったのは幸村がものすんごく踊る点です

アントルラッセとかアクセルターンぽい振りもあったような…

従来はリョーマを操ってるという振付、そしてリョーマも操られているという感じでしたが、今回は幸村は踊っているだけでリョーマは勝手に動けなくなっていく

 

幸村のテニスって、元来相手が精神的なプレッシャーから勝手に五感を失うものであって、技とかではないんですよね 

だから幸村くんがリョーマに触れたりアクションを起こす必要はないんです

今回の幸村くんの自由気ままバレエはそれを強く体現していたと思います

 

振付師の人、いくらみうべがバレエダンサーだからって幸村にまであんなにバレエをやらせなくても良かったと思いますよ…立石くんが得意なジャンルではなさそうだし、あまりクルクル踊り回る幸村って想像できないので(跡部はできる)

 

立海レギュラーがおもむろにラケットを手に取り始めます

この曲で踊るためです

 

コート上に出てくるレギュラー陣

全員同じ振りだったので驚きました

 

従来は 時の流れも止めてしまう のところで真田の帽子芸(兼ちゃんより引継られし伝統)など立海メンバーのフリーポーズ4連発が行われていましたが、3rdではそれを関東大会不二vs赤也の『blood shot』で使用してしまっていますから、全国大会では無くなってしまいました

 

少し楽しみにしていた部分でもあったので残念でした……振り付けをこんなに変更するなら新曲でもよかったですね

 

 

この歌の後リョーマは触覚、視覚、そして聴覚までも失います

 

幸村「ほらどうしたボウヤ そんな探り探りのショットじゃあ…」

 

幸村「ボウヤの負けだよ この声すらもう君には聞こえてないだろうけどね」

 

 

 

M18 僕は誰(リプライズ)

 

完全暗転した後バックスクリーンに不穏なモヤのようなものが映り、曲の冒頭で台詞のあるキャラ(赤也、ブン太、ジャッカル、金ちゃん)と幸村、リョーマがぼんやりと光ります

 

金ちゃんたちはセリフを言い終わるとそっとハケていき、幸村も「やはり君は危険すぎる」と言い残して場を去ります

 

テニスってこんなにつらかったっけ

いや これはテニス

テニスって

テニスって

 

もがいていたリョーマも絶望し、しゃがみ込んでしまいます

体育座りで顔を伏せて泣いているリョーマの元へ、若かりしサムライ南次郎が登場します

そしてすぐにはあのセリフに入らないのです

 

南次郎は「どうした?リョーマ」と声をかけますがすすり泣くばかりで返事がありません

「ほれ」と言って木の枝で小石を軽く当てて見せます

何度かそれを繰り返すとリョーマが手で払うようにそれを跳ね返します

そうすると南次郎が嬉しそうに「そうだ!やるじゃんよ」と褒めるのです

そしてあのセリフ

「なあリョーマ、テニス、楽しいか?」

 

リョーマはこの問いに対し泣き笑いで、うんうんと大きく頷きます

 

うん テニスって楽しい

だから今まで続けてきた

テニスを嫌いになれるわけない

だって だって だって

テニスって

楽しいじゃん!

 

今、五感を奪われ幸村への恐怖や絶望でいっぱいになっているリョーマではなく、幼少期になにか嫌なことがあったリョーマに対して父親である南次郎があやして慰めている

そしてリョーマはやはりテニスの楽しさに何度でも気付くわけです

 

全国立海後編はリョーマの原点回帰の物語であると再認識しました

冒頭で「先輩たち…」のあとに言葉を続けないリョーマ

前編ウィニングロードで「そう勝つことはできる でも俺はもっと高みに上り詰めたい」と歌い上げたリョーマ

生まれ直すことでその壁を超えたんですね

生まれ変わっても何度でもテニスを選択する…

やっぱり君が主人公だよ、リョーマ

 

 

 

M19 天衣無縫の極み2019

 

今夜が明けたようだ

これで昨日と繋がった

過去から続くラリーのボール

これから明日へのサーブだ 

 

そして

 

思い出したぜ

テニスと出会った頃

なにもできなかったけど夢中で追いかけたボール

上達するたび新たな技にチャレンジして

勝つために追い詰めた自分の壁の向こうに

見つけた気がする 天衣無縫の極みの扉

 

2ndシーズン『辿り着け、天衣無縫の極み」から1stシーズン『天衣無縫の極み』のバトンタッチです

 

ヲタク、泣かないわけない

 

もともと仁愛くんの『天衣無縫の極み』が聴きたかったのですが2ndでも新曲になっていた箇所なのできっと今回も新曲なのだろうと思ったのです

 

キメラになるのは想像していませんでした…!

 

Aメロは1stバージョン、幸村パートから2ndバージョンと編曲されています

 

先ほども書きましたが立石幸村は増田幸村とは全然違います

個人的には1stの「常勝する それこそ掟 」の部分が3rdシーズンには合わなかったのかなと

なので幸村パートが「暗中模索から〜」なのは納得いきます 「勝って勝ち続けてまた勝って その結果のみが俺の生きる証」 です

 

 

アハハと声に出して笑うリョーマ

無邪気で本当に楽しそうです

 

 

 

 

M20 お前はプリンス

 

歌詞は1stの方でした

 

立海ベンチはまだ諦めていないけど、かなり焦っている様子でした

 

仁王が「あいつここにきて盛り返しはじめたぜよ!」と叫んだとき、ブン太が必死な顔でガクガクと頷いていたのが印象的でした

 

赤也の「幸村ぶちょー!!!」は大絶叫でした

彼もう試合を見ていなかったと思います(目をつぶって体を折って叫んでました)

 

サムライドライブで分裂したボールはバックスクリーンに映し出されて、「死角はない!」と幸村が二つ同時に返球したものが一つに重なって、そして

 

 

ゲームセット!ウォンバイ越前リョーマ!6-4!

 

 

歓声の中呆然と歩いてくる幸村に真田、柳が近づきます

頷く真田と無言でラケットを受け取る柳

 

3rdは三強の絆もしっかり描いていたので、2ndでも同様の演出だった気がしますが今回の方がグッとくるものがありました

 

 

 

M21 バンザイ〜ワッショイ

 

キメラです(端的)

菊丸がアクロバットしながら歌っていたのがすごかったです

サビのワッショイは2ndと同じでバックスクリーンの胴上げ写真と舞台上の胴上げがシンクロする形でした

 

ここの最後のセンターが海堂だったのが個人的にすごくよかったです(厳密にセンターではないけれど中心で最も前にいたと思います)

 

手塚が祈ったように、青学の時代を再び築き上げるのは彼です

青学の未来を象徴しているように受け取れて、最終回だけど今回の優勝がゴールじゃないんだよ、というメッセージのように感じられて泣けました

 

たまたまなのかもしれないですが…笑

 

 

 

 

 

 

立海の女なので思うところが多く少し長くなってしまいました

 

ここ以降は一旦③に分けたいと思います

 

 

↓③

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